津波解析ハッカソン  in 小豆島 & オンライン

2020年9月1日〜3日

課題9 段波津波の作用下におけるコンテナの漂流挙動

概要

 長さ30m,幅1.5mの水槽にコンテナ模型を設置し,段波津波によりそれらが流出・漂流する状況を対象とした実験である.実験条件は,(1)コンテナを1ケだけ設置した場合,(2)コンテナを3ケ(流れ方向に)設置した場合の2ケースである.(1)の結果はハッカソン前に公開し,(2)の結果をハッカソン当日に議論する.なお,本課題はStolle et al. (2018)の実験を元に,漂流物の諸元と設置個数を変化させたものであり,実験はカナダ・オタワ大学で実施した.

内容

 本課題の水理実験は,陸上に設置したコンテナが,津波により流出・漂流していく際の移動時系列を計測することを目的としたものである.水理実験は,カナダ・オタワ大学の水槽(長さ30m,幅1.5m)にて行った.実験のセットアップを図-1に示す.津波はゲート急開により造波し,コンテナ1ケの場合は17回,コンテナ3ケの場合は10回,繰り返し計測した.なお,本実験結果は,Stolle et al. (2018)の内,未公開のデータを対象としたものである.

 入力波のデータとしては,貯水槽内(WG1)の水位時系列,WG2地点での水位時系列(漂流物なしの条件で計測)が使用可能である(事前公開データのresult1.xls内のWG1,WG2参照).貯水槽自体(ダムブレイク自体)を解析でモデル化してもよいが,その場合には,貯水槽の水位が低下した時刻をゼロと定義すること.

 提出する時系列のデータの出力時間間隔は任意とする(ただし,実験では0.05s間隔で計測を行った).確率論的手法で解析を行った場合には,平均値と95%信頼区間の時系列結果を提出してもよい.

 漂流物の諸元など,詳しい情報については事前公開データのReadme.pdfを参照頂きたい.構造物なしの条件下での水位時系列,コンテナ個数が1ヶの場合の位置時系列の結果は,事前公開データとして使用可能である(これらの比較結果についてもハッカソン内では議論するため,計算結果を提出して頂く).

比較方法

上記の比較を行うため,事前に提出して頂くデータ

事前公開データ(使用申込はこちら

参考文献

Stolle, J., N. Goseberg, I. Nistor, and E. Petriu. 2018a. “Probabilistic investigation and risk assessment of debris transport in extreme hydrodynamic conditions.” J. Waterway Port Coastal Ocean Eng. 144 (1): 04017039. https://doi.org/10.1061/(ASCE)WW.1943-5460.0000428

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図表

図-1 実験セットアップ図